セバスチャン・フンドラがWBOの指名挑戦者ザンダー・ザイアスとの対戦を回避し、代わりに前王者ティム・チューとの再戦条項を優先したことにより、WBOは彼から世界王座を剥奪した。
フンドラ(22勝1敗1分、14KO)は、本来であればザイアスとの交渉が難航した後も正規の手続きを踏んでいれば、統一王者としての地位を保持したままチューとの再戦に臨むための特例を得られた可能性があった。
身長198cmのサウスポーであるフンドラは、1年間のブランクを経て3月29日にショーデイル・ブッカーを4ラウンドTKOで下し復帰を果たした。そして、ザ
イアスが控えていることを承知の上で、試合間隔を空けずに戦い続けたいと考えていた。この動きがWBOを不意打ちする形となり、同機構は迅速に対応に出た。
ザ・リング誌のマイク・コッピンジャーが報じたところによれば、フンドラ対チュー第2戦は7月19日、ラスベガスでの開催が選択肢の一つとなっている。WBOは、フンドラが別方向――WBC王座の防衛に向けて動きつつ、WBO王座を返上しようとしている――と知った時点で、27歳の彼に説明を求めた。
今日行われる予定だった公開入札の前に、決着をつけようとしたのである。
「ここに、セバスチャン・フンドラは即時発効をもってWBOジュニアミドル級王者の資格を剥奪されることが決定された」と、WBO世界タイトル委員会のルイス・バティスタ=サラス委員長が声明を出した。
ザイアス(21勝無敗、13KO)と、
チャールズ・コンウェルを最近破ったホルヘ・ガルシア・ペレス(33勝4敗、26KO)の上位2選手による空位王座決定戦の交渉が行われるかどうかについて、明確な発表はされていないが、それが進められる見込みとされている。
「セバスチャン・フンドラ氏は、この委員会がタイトル保持の条件として課した、有効で拘束力のある義務を故意に履行しなかった」とサラス委員長は続けた。「フンドラ氏は、チューとの再戦を公に発表する前に、WBOからの事前書面による承認を得ることなく試合を行うことに失敗した。また、義務の防衛命令に従わなかった理由についても正当な説明はされていない。」
サラス委員長はさらに、「この決定的な行動を取らざるを得なかった」と述べ、フンドラが1つの世界タイトルにとどまる中、これから忙しい夏のスケジュールを控える中で「タワーリング・インフェルノ(フンドラ)は少なからずその後の交渉で強みを失った」と付け加えた。