どうやら、ロランド “ロリー”・ロメロは自分自身に対して妄信的な見方をしているようだ。
29歳のロメロは大口を叩き、自らの言葉すべてに裏付けがあると信じている。しかし、どれだけ相手を倒してきたとしても、
ライアン・ガルシアには響いていない。アンソニー・イギットやエイブリー・スパロウへのストップ勝ちは? ガルシアに言わせれば「退屈」だ。2020年のアルトゥールス・アフメトフス戦でのハイライト級KO? それすらもガルシアは興味を示さない。
ロメロが示してきたパワーに関係なく、ガルシアは彼を一流ファイターとは認めていない。
「ロリーが本物のエリートファイターと見なされたことなんて一度もない」と、ガルシアは最終記者会見で語った。
金曜の夜、ニューヨーク・タイムズスクエアで、ロメロにはガルシアを完全に黙らせるチャンスが訪れる。両者はメインイベントで拳を交える予定だ。
口の悪い相手を倒すことは、ガルシアが望んでいるだけでなく、彼にとって「必要なこと」でもある。
ステージに上がる前、ガルシアはバックステージでデビン・ヘイニーがホセ・ラミレスと拳を交える様子を見守る予定だ。元2階級制覇王者であるヘイニーのことをガルシアは特に好んでいるわけではないが、それでも彼には勝ってもらう必要がある。
最初に『ザ・リング・マガジン』が報じた通り、両者が勝利すれば、年末に再戦が実現する見込みだ。もちろん、彼らは2024年4月に初対戦している。そしてガルシアは、試合後に失格となったドーピング検査の結果が自らのパフォーマンスには無関係だったと主張しているものの、ヘイニー戦の勝利はノーコンテストに変更された。つまり、二人の間にはまだ決着がついていない。
ガルシア(24勝1敗、20KO)は、あまり先のことを考えすぎないようにしている。自分を待ち受ける相手、そしてライバルとの再戦で得られる巨額のファイトマネーがあることは理解している。一方で、今目の前にいるロメロは、ガルシアにとって“この場で最も重要な存在”となる。
だが、もしガルシアがロメロと舌戦を繰り広げるのを期待しているなら、失望することになるだろう。彼が集中しているのは、ロメロを苦しみから解放し、次のステップへと進むことだけだ。
「俺はただ、自分の仕事をするためにここにいる」とガルシアは語った。「彼をノックアウトして、夕日に向かって立ち去る。それだけが目的だ。やるべきことをやる、それだけだ。」