モーゼス・イタウマは、普通の有望株が歩むような遅く退屈な道に興味はない。彼に任せれば、一気に最短ルートを突き進むだろう。
ここまでイタウマ(13戦13勝、11KO)は、立ちはだかる相手をことごとくなぎ倒してきた。しかし、
ディリアン・ホワイトは彼に容易ではない勝利を強いるはずだった。
1週間を通じて、ホワイト(31勝4敗、21KO)は正しい言葉を並べ、キャリア最高の肉体状態に見えた。しかしゴングが鳴ると、彼もまた他のイタウマの対戦相手と同じ運命を辿った。
20歳のイタウマは、先週末サウジアラビア・リヤドのANBアリーナで、わずか2分足らずで相手を片づけてみせた。試合後、イタウマはリングインタビューに立ち、次にオレクサンドル・ウシクとの対戦ほど望むものはないと明かした。サウジアラビア総合娯楽庁長官
トゥルキ・アル・シェイク閣下も、現ヘビー級統一王者との大一番にイタウマを送り込むという考えを好んでいる。
「ウシクは彼を一瞬で吹き飛ばすだろう」とチゾラは
『ザ・リング・マガジン』に語った。「ウシクが彼を仕留める。」
概してウシク(24戦24勝、15KO)は、立ちはだかるほとんどの相手をなぎ倒してきた。そして最近もそれをやってのけた。
ウシクは今夏、7月19日にウェンブリー・スタジアムでダニエル・デュボアを
5ラウンドで圧倒的にストップし、対戦成績を2勝0敗とした。
おそらく次戦でウシクとイタウマが拳を交えることはないだろう。チゾラはむしろ、20歳のイタウマが切実に必要としている経験を積ませてくれる相手との対戦を望んでいる。
大いに期待していたチゾラは、ホワイトならその役割を十分に果たせると考えていた。しかし実際はそうではなかったため、元ライバルのパフォーマンスを表す言葉は一つしかなかった。
「失望した。」